Ep.1045 ClaudeがついにMacを直接操作──AIが「自律型スタッフ」へと進化する日(2026年3月26日配信) Podcast By  cover art

Ep.1045 ClaudeがついにMacを直接操作──AIが「自律型スタッフ」へと進化する日(2026年3月26日配信)

Ep.1045 ClaudeがついにMacを直接操作──AIが「自律型スタッフ」へと進化する日(2026年3月26日配信)

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2026年3月23日、アメリカのAI企業Anthropicが、自社のAIである「Claude」にMacの画面を直接操作させる新機能「computer use」を発表しました。これまでAIといえば、チャット画面で質問に答えてもらう使い方が主流でしたが、今回のアップデートにより、Claudeはユーザーの許可を得た上で、自らアプリを立ち上げ、ブラウザを操作し、スプレッドシートにデータを入力するといったデスクワークを代行できるようになります。現在は上位プランであるProおよびMaxプランのユーザー向けに、Mac専用の研究プレビュー版として「Claude Cowork」などのツールを通じて提供が開始されています。


この驚異的な機能の裏には、Anthropicによる戦略的な企業買収の存在があります。同社は2026年2月25日に、AIにコンピュータの画面を視覚的に認識させ、操作させる技術に特化したスタートアップであるVercept社を買収しました。この技術統合により、最新モデルである「Claude Sonnet 4.6」は、AIのPC操作性能を測るOSWorldという指標において、過去の15パーセント未満という水準から一気に72.5パーセントへとスコアを伸ばし、人間に極めて近い操作精度を実現するに至っています。さらに、2026年3月17日には、スマートフォンからオフィスのMacに指示を出し、離席中に作業を完了させておくことができる「Dispatch」という遠隔管理機能も追加されました。


こうした「AIが自律的にツールを使って仕事をする」という流れは、現在「エージェンティックAI」と呼ばれ、IT業界で最も熱い競争が繰り広げられている領域です。ライバルであるOpenAIも「Operator」と呼ばれる画面操作エージェントを先行して発表しており、GoogleやMicrosoftといった巨大テック企業も同様の技術開発にしのぎを削っています。ただテキストを生成するだけの存在から、自らマウスを動かしキーボードを叩く「実際のPCスタッフ」へとAIが進化を遂げたことは、SNSでも大きな話題を呼びました。Xでは発表直後から900万回以上の閲覧数を記録し、その圧倒的な能力を称賛する「OpenClaw」といった造語まで飛び交うほどの熱狂に包まれています。


私たちが普段使っているPCの操作を、AIがそのまま肩代わりしてくれるこの技術は、特別なプログラミングの知識を持たない多くのビジネスパーソンにとって、日々の定型業務から解放される大きな希望となりそうですね。セキュリティやプライバシーの確保といった課題はまだ残されていますが、AIを優秀なアシスタントとして隣に座らせて働くような未来が、いよいよ現実のデスクトップ上にやってきたと言えるのではないでしょうか。

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